クラスBオートクレーブ

クラス Bってなに ?

 

オートクレーブのクラス分け(ヨーロッパ基準)
クラス N (Naked Cycle)
非包装の固形物の滅菌。
 従来より日本の歯科医療で導入されてきたのはこのタイプです。

このタイプで包装されている治療器具を滅菌器にかけても、滅菌されていない可能性があります。

 


クラス B (Big Autocrave Cycle)
固形物、中空、多孔性などあらゆる種類の被滅菌物の滅菌。
包装物、非包装物のどちらにも対応。

当院で導入している滅菌器

 

 

 

当院にて使用している「リサ」は小型滅菌器のヨーロッパ基準(EN13060)で最も厳しい基準をクリアしたクラスBオートクレーブです。

 

●滅菌前のパルス真空(プリバキューム)は真空と蒸気の注入を交互に繰り返すことにより、チューブ状の内部や多孔体内部の残留空気を抜き、蒸気を細部の奥まで行き渡らせるようにします。この時点での温度は50℃から最高で100℃になっています。(残留空気があれば蒸気が行き渡らず、滅菌が内部まで行えないことになります。)

●滅菌係留時間は、残留空気を抜いた後に加圧しながら滅菌チャンバ内の温度を上げ、最終的に2.16気圧下/135℃でプログラムにより4分間から18分間、1.16気圧下/121℃で20分間滅菌します。

●パルス真空、乾燥は、真空を引くこととバクテリアフィルターを通した清浄な空気を入れることを交互に繰り返すことで水の沸点が下がり、低い温度でも被滅菌物内部の蒸気を抜き水分を蒸発させ乾燥させることができます。リサではこの時点での乾燥時の温度が約80℃と低温のため被滅菌物を傷める恐れが無く、またドアを開けることなく乾燥できるため外部の雑菌を入れず、滅菌終了時には完全に乾燥した状態で取り出せます。

 

 

 

簡単に書くと、

クラスNのオートクレーブ(日本の歯科医院の大部分ははこの滅菌器)では治療器具の表面は滅菌できる

クラスBのオートクレーブ(日本の歯科医院で導入しているのは数%)は表面だけではなく、内側も滅菌出来ると思ってもらえればいいと思います。